SEISA DOHTO UNIVERSITY

美術学部 建築学科

2023.11.19 快挙!! 第48回 北の住まい住宅設計コンペ 優秀賞を受賞!!
美術学部 建築学科

第48回北の住まい住宅設計コンペ で 本学4年生 高橋 遼乃介くん (向井ゼミ所属) が 優秀賞 を獲得しました! 

https://do-kjk.or.jp/contents/wp-content/uploads/2023/11/第48回入賞者名簿HP用.pdf

北海道の建築アイディアコンペとしては最も歴史あるコンペで、大学院生・社会人もしのぎを削る中で見事受賞です。

本当に おめでとうございます!!

優秀賞を受賞した作品「そこに在る。」 作者 高橋 遼乃介

高橋くんは 3年生から本格的にコンペに参加し、学内コンペでも優秀賞を獲得するなどメキメキと実力をつけてきていました。 課題も多い中で、学外コンペにも積極的に参加、昨年度はこの「北すま」コンペで惜しくも受賞を逃したため、今回は見事リベンジです。

今年のテーマは「旅行者の家」。 旅行者数が回復する中、『北海道の魅力を存分に感じる「旅行者の家」の設計』が課題とされました。  高橋くんは、旅の意義を深く追求し、人と自然が向き合う美しい空間を創り上げました。 旅先で美しい景色を目にした時の「心が洗われる感覚」や「清々しさ」を磨き上げられたプレゼンからも感じ取ることができます。

今回は、卒業設計真っ只中の高橋くんにインタビューを行いました!! その内容を記載します。 (インタビューアー 専任講師 向井 正伸)

・質問 このプロジェクトを通じて表現したかったメッセージは何ですか?

高橋: 僕は、家の中でこそ自分の好きなコトやモノが十分に許容され、それについて考えたり見詰めることが可能であるべきだと考えます。 現代は多様性を謳いながらも社会が決めつけた正しさや価値観がマジョリティとなって私たちを縛り付けています。 その矛盾に僕たちは本当に好きなモノやコトが何なのか分からなくなり、どこか窮屈さを感じて生きています。 外では好きなモノやコトを押し殺して過ごし、せめて家の中ではありのままの自分でいたいと思っても現在の内外のプライバシーやセキュリティを重要視している家では余白となる空間が少なく、閉鎖的な空間では自分の価値観が十分に許容されることは多くない様に思います。 だからこそそんな日常から解放される「旅行」を通して自分と、その周りの外の情報と向き合う時間が必要だと思います。 誰かの評価に縛られることなく目的地も居場所も自分で選び取る。 そうする事で、本来の自分の価値観や好きなモノを見詰めなおし、触れ、気づく事ができるのではないでしょうか。そのような場として、北海道の広大な自然はピッタリだと思い、今回の計画を考えました。

・質問 設計アイデアはどこから得ていますか?

高橋 :建築の本や雑誌はもちろんですが、普段何気なく触れている音楽やアートの製作者の思想からも学べる事が多いです。また、日常の風景にある誰かの気配が感じられるアノニマスの建築を観察する事も重要だと考えています。

・質問 どのようなソフトを使用してプレゼンボードを作りましたか?

高橋: ArchiCADで作成したデータをTwinmotionでレンダリングしています。そのデータをPhotoshopで加工し、風景や外構を合成したパースをIllustratorでまとめています。人やダイアグラムはclip studio paintというアプリを使用し、iPadで描いています。

・質問 昨年のコンペ参加経験や学内コンぺの経験はどのように影響を及ぼしましたか?

高橋: 建築は誰のために、何のために、どのように建つのか、ということを考えるきっかけになりました。また、コンペは普段本や社会から自分の中に蓄えているモノを、建築としてデザインする、アウトプットし深く理解する為の場だと思っています。

・質問 設計やデザインを志す学生に一言アドバイスをお願いします。

高橋: 自分が好きなモノ、興味があるモノにたくさん触れてください!そして、自分はそれがなぜ好きなのか、なぜ惹かれるのか、自分について深く探究することで自分が何の為に建築をするのかが見えてくると思います。大学生は時間が沢山あるので、気になることは色々経験しましょう!